BECOME A BUS DRIVER


バス運転士の最大の使命は、路線バス、観光バス、高速バス、送迎バスなど、様々な種類のバスを運転し、乗客を安全・確実・快適に目的地まで送り届けることです。
一言でバス運転士と言っても、その働き方は多様です。
地域の交通網として、通勤・通学客や高齢者など、日々の生活に欠かせない「足」となり、決められたダイヤ(運行スケジュール)通りに運行します。運賃の収受や、車内アナウンスなども行います。
修学旅行やツアー旅行などで、観光地を巡ります。乗客にとっては移動時間も旅の一部であるため、快適な運転技術や、時にはバスガイドと連携したサービス精神も求められます。
都市と都市を結び、長距離を運行します。夜間に運行する夜行バスもあり、高い集中力と耐久力が必要です。
企業や学校、病院、商業施設など、特定の場所への送迎を行います。
バス運転士の平均年収は、厚生労働省の統計などによると約450万円~500万円程度です。これは日本の全給与所得者の平均と同程度の水準です。
給与は基本給に加えて、時間外手当、深夜手当、休日出勤手当などが加算されます。また、所属するバス会社や地域、運行するバスの種類(長距離や夜行バスは手当が多い傾向)、勤続年数によっても異なります。
経験を積むことで昇給していく傾向があります。

バス運転士になるには、まずバス会社に就職するのが一般的です。
多くの場合、乗客を乗せて運賃を受け取る「旅客自動車運送事業」を行うために「大型自動車第二種免許(大型二種免許)」が必要となります。
しかし、普通免許しか持っていない未経験者でも応募可能なバス会社も多くあります。そういった会社では、入社後に大型二種免許を取得するための費用を会社が支援・負担する「免許取得支援制度」を設けている場合があります。教習所に通いながら給与が支払われる(あるいは内定後に取得をサポートする)など、会社によって制度は様々です。
バス会社の選考は、一般的に書類選考、筆記試験、運転適性検査、実技試験、健康診断、面接といったステップで進みます。特に健康状態や安全運転への適性は重視されます。
(※幼稚園の送迎バスなどで、自施設が所有するマイクロバスを運転する場合など、一部のケースでは大型二種免許が不要な場合もあります。)
バス運転士として働くためには、原則として「大型自動車第二種免許」という国家資格が必要です。
これは、バスやタクシーなど、乗客を乗せて運賃をもらう(旅客運送)ために必要な免許です。(第一種免許は、トラックでの荷物運搬や、自家用車としての運転に必要な免許です)
大型二種免許を取得するには、以下の条件を満たしている必要があります。
満21歳以上
普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許、大型特殊免許のいずれかを取得しており、その運転経歴が(停止期間を除き)通算して3年以上
(※近年、法改正により「受験資格特例教習」を修了することで、19歳以上かつ普通免許等保有1年以上で受験可能になる制度も導入されました)
視力(両眼で0.8以上、かつ片眼でそれぞれ0.5以上)、色彩識別能力、深視力(立体感や遠近感を測る検査)、聴力、運動能力などの基準を満たすこと。
バス会社への入社にあたっては、まずは普通自動車免許(AT限定不可の場合もあり)を持っていれば応募できる場合もありますが、上記の通り、大型二種免許の取得が最終的には必要となります。
多くの乗客の命を預かる仕事であるため、交通ルールを厳格に守り、常に安全を最優先できる強い責任感が不可欠です。
ダイヤ通りに運行するための時間管理能力や、不規則な勤務(早朝・深夜)もあるため、十分な睡眠をとるなどの体調管理・自己管理能力が求められます。
交通渋滞や悪天候、予期せぬトラブルが発生した場合でも、慌てず冷静に状況を判断し、適切に対応できる能力が必要です。
乗客への挨拶や、高齢者・車椅子の方への対応など、サービス業としての一面もあります。基本的なコミュニケーション能力も大切です。
長時間にわたり車を運転するため、運転自体が好きであること、また大型車両の運転に抵抗がないことが重要です。

