キャビンアテンダントの仕事とは?
快適な空の旅と安全 ホスピタリティのプロフェッショナル
キャビンアテンダントは、航空機内で乗客のサービスや安全を担う重要な役割を果たす職業です。「CA」や「キャビンクルー」「客室乗務員」とも呼ばれます。
※以前は「スチュワーデス」という名称だった時代もありますが、男女差別を避けるために現在は使われていません。
離陸前は、機内で乗客の案内や手荷物収納のサポートなどを実施。飛行中は、乗客への飲食物の提供、機内販売など多岐にわたる業務を行います。また、乗客からの質問や要望に丁寧に対応するホスピタリティあふれるサービスで、快適な機内環境を提供するために尽力します。
そういったサービス面に目が行きがちですが、実は安全確認を第一に行う保安要員としての役目がキャビンアテンダントの主たる仕事です。キャビンアテンダントは非常時には乗客の安全確保と避難誘導を行う責任も負っており、緊急時の対応手順を熟知し、冷静かつ迅速に行動することが求められます。
キャビンアテンダントの勤務形態は不規則で、長時間の勤務や深夜勤務も多いため、ワークライフバランスを保つことが課題となることもあります。しかし、世界各地を訪れる機会に恵まれ、多様な経験を積むことができるのも魅力の一つです。
キャビンアテンダントになるには?
多くの航空会社では、採用条件の1つに英語能力が設定されています。英検やTOEIC®で一定以上の級や点数が必要なため、英語能力を磨くことが必須となっています。
まずは語学系・エアライン系の学部・学科を持つ大学や専門学校で学ぶことが重要です。
また客室乗務員として接客対応や誘導などがあるため、ホスピタリティに関するカリキュラムやスキルを学んでおくと就職時だけでなくキャビンアテンダントとして働く際にも役立ちます。
採用後は、航空会社が運営する専門の研修施設で、2〜3ヶ月程度の訓練を受けます。訓練では、機内サービスの手順や安全管理、救命救急など、業務に必要な知識とスキルを学びます。また、グループワークやロールプレイングを通じて、実践的な対応力を身につけます。
訓練修了後は、先輩アテンダントの指導のもと、実際の乗務を経験しながらスキルを磨いていきます。
キャビンアテンダントとして成長するには、サービス精神と向上心を持ち続けることが大切です。乗客の立場に立って考え、一人ひとりのニーズに寄り添うことが求められます。また、安全運航を最優先に、規則と手順を遵守する姿勢も欠かせません。
キャビンアテンダントの年収はどのくらい?
キャビンアテンダントの年収は、勤務先の航空会社や経験年数によって異なります。
新人のキャビンアテンダントの年収は、300〜400万円程度が相場です。経験を積みベテランのキャビンアテンダントになると、500〜700万円程度の年収を得ることも可能です。
国際線を担当するアテンダントは、語学力や異文化対応力が評価され、より高い収入を得られる傾向にあります。また、多くの航空会社では、乗務時間や勤務年数に応じて、手当が支給されます。
(令和4年賃金構造基本統計調査より)
キャビンアテンダントに必要な資格は?
必須ではありませんが、先ほども書いたように採用基準に英語系の資格を設定している会社が多くありますので、在学中に英検やTOEIC®の受験が必要となります。
その他にもサービス接客に関するサービス接遇検定などを取得していると採用時にアピールポイントになります。資格取得に挑戦することで、自己研鑽にもつながるでしょう。
- TOEIC
- 実用英語技能検定(英検)
- サービス接遇検定
キャビンアテンダントに向いているのはどんな人?
- 人と接することが好きで、サービス精神がある人
- 異文化に興味を持ち、コミュニケーション能力が高い人
- 臨機応変に対応でき、ストレス耐性がある人
- チームワークを大切にし、協調性がある人
- 正確で丁寧な仕事ぶりができる人
キャビンアテンダントの将来性は?
LCC(格安航空)が登場したことにより、「キャビンアテンダントになりたい!」と思っている人は就職先の間口が広がったといえます。
また、昨今はレジャーの需要が拡大し、国内旅行・海外旅行ともに旅行者が増えています。グローバル化が進み、海外で仕事をする人、日本と行き来しながら働く人などビジネス面での需要も高まっています。
利用客の増加に伴い、便数を増やして対応している航空会社も多数。フライトにはキャビンアテンダントの存在が欠かせないため、需要は高まっています。
国内だけではなく、外資系エアラインでも日本人キャビンアテンダントの採用に力を入れている企業もあるため、インバウンド観光需要の拡大とともにキャビンアテンダントの需要も引き続き高まり続けるでしょう。
加えて、キャビンアテンダントになるために身につけた語学力やサービススキルは、他業界でも重宝される傾向にあります。キャビンアテンダントになるために行った自己研鑽やキャリア、身につけたスキルは将来の仕事の可能性を大きく広げてくれるといえます。
キャビンアテンダントになるにはこの学科!
就職の際に重視されているTOEICや英語でのコミュニケーションなど英語力を上げるカリキュラムが充実しているエアライン学科。
語学学科も設置されている学校なので英語以外にも中国語や韓国語を磨くことができ、アジア圏の航空会社への就職も目指すことができます。
講師はもちろんCAの経験者。そのほかにも航空会社での実践授業など、在学中からプロを意識したカリキュラムでしっかりとしたスキルを身につけます。
キャビンアテンダントに関連する仕事
- グランドスタッフ
- グランドハンドリング