レストランスタッフの仕事とは?
レストランの顔として活躍する外食産業の要の仕事
レストランスタッフの仕事は、外食店舗、特にレストランなどに来店するお客様と直接接し、料理やサービスを提供することです。ウェイターやウェイトレスと呼ばれることもありますが、男女の区別なくレストランスタッフと呼ぶのが現在は一般的です。お客様からの注文を受けて調理場に伝え、出来上がった料理を運んだり、テーブルの片付けをしたりするのが主な仕事です。
実際に料理をするのは調理スタッフですが、お客様と直接かかわる機会が多いのはレストランスタッフなので、レストランの顔とも呼べる重要な役割で店の印象を左右する仕事でもあります。お客様のリクエストや問い合わせに対して丁寧に対応し、心地よい空間と雰囲気を作る努力をします。特に高価格帯のホテルやレストランでは、高品質なサービスが求められることになります。
レストランスタッフの年収はどのくらい?
レストランスタッフの平均年収は300万円〜350万円ほどです。
ホールスタッフの平均年収は、厚生労働省令和5年度賃金構造基本統計調査によると327.9万円、令和4年度のハローワーク求人統計データによると、求人賃金(月額)は24.6万円です。
レストランスタッフになるには?
高級店やホテル内のレストランで働くためには、テーブルマナーや接客マナー、お客様のご要望をくみ取るための観察力、何か起きた場合の対応力を養う必要があります。
レストランスタッフを目指す場合、大学よりも専門学校がおすすめです。専門学校のレストランサービスを学ぶ学科では、接客のプロを育成するためのカリキュラムが用意されています。料理や材料についてはもちろんのこと、お酒の知識や接客のスキル、またハイレベルな知識や技術を経験豊富な講師から直接学ぶことができ、高級店やホテル内のレストランなどより高いサービスを提供する店舗への就職が可能になります。
また、海外旅行客とコミュニケーションできる語学力があると、より就職が有利になります。
レストランスタッフに必要な資格は?
レストランスタッフになるために必須の資格はありません。しかし、レストランスタッフはさまざまな料理の詳細や食材の特徴を把握し、お客様に的確な情報提供をする必要があります。また状況に応じてその都度対応策を考えたり、お客様へのサプライズを用意したりすることでより一層満足度の高いサービスの提供できるよう、経験とスキルを身に付けなければなりません。
また、実際に調理は行わなくても、食材についての知識や、調理法にも精通している必要があります。ワインや食事に関する知識も非常に大切で、お客様に相性の良い組み合わせを提案することが求められます。
レストランスタッフになるために必須の資格ではありませんが、取得することで知識や技術が深まる資格として以下のようなものがあります。
- マナー・プロトコール検定
- サービス接遇検定
- レストランサービス技能検定
- ホテルビジネス実務検定試験
レストランスタッフの将来性は?
レストランの業界は、何よりもおもてなしの精神(ホスピタリティ)が大切です。その努力を続けていくことでお客様や会社からの信頼にもつながるため、活躍の可能性を広げるチャンスが常にあるといえる仕事だと言えます。
ファミリーレストランや大型レストランでは、コロナウイルスの蔓延で非接触ニーズが拡大し、配膳ロボットの導入が一気に進みました。リーズナブルな飲食店ではロボット化が進み、高級店ではより細やかで高度な接客サービスを提供するという2極化が顕著になると予想されています。
レストランスタッフの仕事は、高度な専門知識と細やかなサービスが求められる業界です。レストランスタッフとしての経験は、さまざまな接客業で需要があります。
レストランスタッフに向いているのはどんな人?
レストランは人が食事をする場所なので清潔感は非常に大切です。今のうちから髪型や服装などを整える意識がついている人は、飲食店においての大事な感性の持ち主かもしれません。
特別なリクエストや、メニューの予期せぬ変更はよくあることなので、レストランスタッフとして柔軟に対応する力も必要です。高級店や創造性が試されるようなお店であればなおさら、お客様からの即興的な要望にも応える能力が必要です。
レストランスタッフとしてお客様に満足してもらうためには、細部への注意が求められます。食物アレルギーや塩分制限などの特別な食事制限のあるお客様への対応や、何か起きた時の迅速で効果的な対応力、心地よいサービスを提供するための観察力も重要です。
また、お子様連れのお客様には子供用の椅子を用意する、荷物が重たそうなお客様がご来店された場合には入り口で荷物をお預かりするなど、とっさの判断力があると現場でスムーズな対応ができます。
レストランスタッフを目指せる学科は?
知識やスキルだけでなく、おもてなしの心を持ったスタッフを育成する
レストランサービス&バーテンダー専攻では、レストランスタッフのプロフェッショナルを目指すための講義が盛りだくさんです。日本でも珍しい、バーテンダーとレストランサービスに特化した専攻で、飲食業界の知識やスキルの他に、おもてなしの心を学ぶことが可能です。
国家資格である「レストランサービス技能検定」の合格を目指して、飲食サービスの基礎から応用まで幅広い講義が用意されています。手を触れずにローストチキンやローストビーフをお客様の前で取り分けるゲリドンサービスや、ワイン概論ではワインの歴史的背景から最新の貯蔵技術について学習し、2年時にはテイスティングの授業もあります。
レストラン・バー経営オペレーションは、将来のレストラン経営を視野に入れ、レストランの商品企画から当日のオペレーションまでを考える講義です。実際のレストランを使用して学生だけでのレストラン運営を行い、実践力を身に付けます。