BECOME A NAIL ARTIST
マニュキュアなどを塗って爪に美しい装飾を施すだけでなく、爪全体の手入れをするのがネイリストの仕事です。ネイリストの主な仕事は次のようなものになります。
爪に美しい装飾を施すネイルは、一般の化粧品店などで販売されているマニキュア(ポリッシュ)を塗ることもありますが、最近は「ジェルネイル」を使うのが主流になっています。ジェルネイルは爪に塗った後、専用のUVライトやLEDライトを当てて固めるもので、マニュキュアに比べて絵柄を描きやすい特徴があります。
女性の間では、爪に絵柄を描く「ネイルアート」の他、鉄粉が入ったネイルに磁石を当てて模様を作る「マグネットネイル」なども人気です。ジェルネイルは専用のライト器具やリムーバーが必要なことから、ネイリストに依頼するのが一般的です。
短い爪には人工爪の「チップ」を付けたり、アクリルパウダーとリキッドを混ぜた「スカルプ」を爪に塗り、長さを出すこともあります。
どの施術も自分の爪に行うのは難しいため、ネイルサロンで施術を受けるのが一般的です。
ネイリストになるのに国家資格などは必要ありませんが、資格を持っている方が就職に有利になります。ネイリストのスキルと資格を得るには、次のような方法があります。
美容やブライダル系の専門学校はおおむね2年の教育課程で、ネイリストだけでなく美容に関するさまざまな知識や技術を幅広く学べます。在学中にさまざまな美容系の資格も取得できて、検定試験の対策なども充実しています。
また、就職に関するサポートが手厚いため、卒業後の就職先に悩む心配もありません。
ネイルだけのことを学ぶ場合は、ネイルスクールに通う方法もあります。
ネイルスクールは専門学校と違って国の許可がいらないため、自由にカリキュラムが組まれていて受講期間は半年から1年になります。夜間や土日開校のスクールも多いので、仕事をしながらネイリストを目指す人にはおすすめですが、就職先の幅が狭いのが難点です。
未経験でも採用してくれるネイルサロンに就職して、働きながら学ぶ方法もあります。しかし、未経験者を募集しているネイルサロンは少なく、また、募集があったとしても専門学校を卒業していたり資格を取得している方の応募があれば、合格する可能性は低いと言えるでしょう。
就職できたとしても受付や掃除などが主な業務で、先輩のネイリストから施術を教えてもらえる可能性は低いので、終業後に自力で学ぶ必要があります。
YouTubeなどの動画やインターネットでテクニックを学ぶ方法もありますが、実践的なテクニックを直接教えてもらえないので、おすすめできません。資格を取得したい場合は、その対策も自力でやることになるので、合格率も低くなる可能性があります。
厚生労働省の情報提供サイト「jobtag」によると、令和5年の年収は全国平均で320.6万円です。
この金額はあくまでも平均なので地域や経験年数、お客様からの指名率などによっても差が出てきます。
正社員の目安としては一般スタッフは月給20万円くらいで店長になると30万円、年に1〜2回ボーナスが出るサロンもあります。アルバイトの場合は時給1,000円〜1,500円が一般的です。
引用元:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/128
ネイリストには美容師のように必要な資格はありません。しかし、ほとんどのネイリストは資格を持っているのが現状で、サロンの求人でも資格が必須になっているところも多くなっています。
「NPO法人インターナショナルネイルアソシエーション」が実施する検定試験で、学生・初心者とプロを対象とした2つの試験があります。
プロを対象とした試験はPA・AA・AAAの3段階があり、AAAが最高位です。学科試験と実技試験が行われ、ネイルケアやスカルプ、カラーリングの技能が試されます。
内閣総理大臣が認めた「公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)」が実施する検定試験です。
1級から3級までの3段階があり、1級が最高位の資格になります。3級は中学卒業の学歴があれば誰でも受験できますが2級は3級合格者、1級は2級合格者のみが受験可能です。
どの級も実技試験と筆記試験があり、テーブルセッティングやスタイリング、ネイルアートなどの審査があります。
「NPO法人日本ネイリスト協会」が実施している検定試験で、初級・中級・上級の3段階があります。
実技試験のみで、制限時間内に課題に沿ったネイルをモデルに施します。
いずれの資格も、中〜上位の資格を持っていることを条件にしているサロンが多い傾向にあります。
最近は高齢者介護施設でもネイルの施術を行うなど、様々な年齢層や性差に区別なくネイルを楽しむ人が増えています。
ただ、資格の取りやすさや自宅などの省スペースでも開業できるので、ネイリストやネイルサロンは飽和状態ともいえます。
その中でネイリストとして生き残るため、常に新しい技術や知識を学び続ける必要があるでしょう。
ネイリストは爪やその周りの狭い部分に施術を施すため、細かい作業が好きで手先の器用な人が向いています。
また、お客様と会話をしながら施術をするので、コミュニケーション能力が高いことも大切です。コミュニケーション能力が高いと、ネイリスト自身の魅力がプラスされて指名が増えることもあります。
ネイルアートをする場合は、お客様の希望に沿ったデザインをその場で考えることも多いので、美的センスや創造力も必要です。絵を描くのが好き、ファッションセンスがいいといった人はとくに向いているでしょう。